
クラウドを使う上で避けて通れないのが「セキュリティ対策」です。
AWSでは多くのセキュリティ関連サービスが提供されていますが、
その中でも複数のサービスの脅威情報を統合・可視化できるのが
「AWS Security Hub(セキュリティハブ)」です。
この記事では、AWS Security Hubの概要・できること・メリット・ 料金・導入の流れなどを、初心者の方にもわかりやすく解説します。
AWS Security Hubとは?
AWS Security Hubとは、AWSの各種セキュリティサービスや 外部パートナー製品からの情報を一元的に集約・分析し、 セキュリティ状態を可視化するダッシュボード型サービスです。
Security:セキュリティ
Hub:情報や機能を集約・分配する中心点
簡単に言うと、「AWSのセキュリティ対策をひとつの画面で 確認できる便利なツール」です。
どんなことができるの?
✅ 1. セキュリティチェックの自動化
Security Hubは、AWSが定めるベストプラクティス(セキュリティ基準) に基づいて、自動的にアカウント設定やリソース状態をスキャンし、 問題があればアラートを出します。
✅ 2. 複数のセキュリティサービスと連携
以下のようなサービスと連携し、脅威情報(セキュリティ検出)を 集約します:
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Amazon GuardDuty(脅威検出)
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AWS Config(設定監査)
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AWS Firewall Manager(ポリシー管理)
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Amazon Inspector(脆弱性スキャン)
→ すべての情報がSecurity Hubの1つの画面に集約されます。
✅ 3. ベンチマークとの比較
Security Hubは、以下のようなセキュリティ基準に基づいて、 自動評価を行います。
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CIS AWS Foundations Benchmark
-
AWS Foundational Security Best Practices
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NIST 800-53 など
これにより、「今の環境がどれくらい安全なのか」を定量的に 判断できます。
✅ 4. 異常があったら通知や自動対応
Amazon EventBridgeと連携すれば、検出された問題に応じて 自動で修正処理や通知を送ることもできます。
利用するメリット
メリット | 内容 |
---|---|
✅ 可視化 | セキュリティ状態がひと目でわかるダッシュボード |
✅ 自動化 | 定期スキャンや通知を自動で実施 |
✅ 一元管理 | AWSや外部セキュリティツールからの情報を統合 |
✅ セキュリティ強化 | 脆弱性・ミス設定の早期発見が可能 |
✅ 複数アカウント対応 | Organizationsと連携し、複数AWSアカウントのセキュリティをまとめて管理可能 |
利用料金について
AWS Security Hubの料金は、主に以下で決まります:
-
セキュリティチェックの実行回数(1リソース×1チェック)
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セキュリティ検出イベントの数(Findings)
料金は利用量に基づく従量課金制ですが、30日間の無料トライアルが ありますので、まずは試してみることをおすすめします。
Security Hubの使い方(導入手順)
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AWSマネジメントコンソールへログイン
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Security Hubを開き、「Security Hubを有効化」ボタン をクリック
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ベンチマーク(チェック項目)を選択
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統合したいサービスを有効化(GuardDutyなど)
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結果がダッシュボードに表示される
導入は数クリックで完了します!
他サービスとの違い・使い分け
サービス | 目的 | Security Hubとの関係 |
---|---|---|
GuardDuty | 脅威検出 | Security Hubに検出結果を送信 |
AWS Config | リソース設定監視 | 検出イベントをSecurity Hubへ送信 |
Inspector | 脆弱性スキャン | Security Hubで統合可視化 |
CloudTrail | 操作ログ記録 | Security Hubの間接的な情報源 |
Security Hubは、これら個別のセキュリティサービスの結果を 統合して見るための「ハブ」的存在です。
まとめ: Security HubはAWSセキュリティの司令塔
AWS Security Hubは、クラウド環境のセキュリティリスクを
一元管理・可視化・自動対処するための非常に有用なサービスです。
AWSで本格的にシステムを運用するなら、早期の導入をおすすめします。
以上!今日はここまで!
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